くのたまにからまれました。
「さんってスタイルいいですよねぇ」
「何か気を使っていることとかあるんですかぁ?」
「どうしたらおっぱい大きくなりますかぁ?」
・・・え、なんだコレ。左右に可愛い女の子はべらしてる私って一体。いや、すごいパラダイスですけど!
おっぱい大きくなりたいって・・・皆じゅーぶん発育がよろしいように思いますよ。とりあえずさ・・・
「それ、食堂内でする話じゃないからね」
「ええー」
何を隠そう、此処は食堂であり、今は朝餉の時間なのである。
現在食堂内はくのたまの割合が多いですが、男子がいないってわけではない。ほら、その少数の男の子達が居心地悪そうにしているじゃないか。そういう質問は場所を改めてしてください。
「でもさん男の子達にばっかり独占されちゃうんだもん」
「昨日何度も声をかけようと思ったのにその度に邪魔されちゃって」
「さん、今日は私達と一緒に過ごしましょー?」
「う、うん、いいよ」
すごい剣幕だなぁ。そんなに昨日は悔しい思いをしたのかしら。なんだか人気者みたいで照れますねえ。まぁ可愛い女の子大好きですからねー。いつでもうぇるかむです。そんなワケで今日1日はくのたまと休み時間過ごすという約束をして皆と別れた。
が、事件が発生しました。学園長から、戸部先生と一緒に兵庫水軍のところに行って欲しいという依頼が来てしまったのである。
「え・・・それは何故に」
「それは道中戸部先生に聞いてくれ」
これ、絶対アレだよね。絶対何か思いついたってヤツだよね。
あー、昨日学級委員長委員会が呼び出された時に感じた嫌な予感がこれな気がする。説明を人に押し付けるあたり果てしなく嫌な予感がしますが。とりあえず私は約束を取り付けてしまってるんですけどそれはどうしたら。
「あのう、私今日はくのたまの子達とランチしたりお話したりするってゆー約束をしてしまったんですけど」
「では山本シナ先生に事情を伝えてもらうようにする」
だからくんは安心してでかけてくれたまえ、と云われてしまえば断れるわけもなかった。
戸部センセーかぁ。あんまり話してないんだけど大丈夫かな。なんか思ってたよりクールで取っ付きにくい印象なんだよなぁ。とりあえず道中戸部先生がぶっ倒れないように食堂のおばちゃんにおにぎりを握ってもらって、さあ出発です。
ところで、兵庫水軍の皆さんの所へはどのくらいで到着するんでしょうか。
「昼頃には到着予定だ」
「なるほど。それで、何故私は戸部先生にくっついて行くことになったんですか?」
「学園長先生から聞いていないのか」
「道中戸部先生に聞いてくれと云われましたが」
戸部先生は学園長から説明があったものだと思っていたらしい。学園長は・・・と額に手を当てて呆れている。
あ、なんか面倒な仕事押しつけやがってみたいに思ってそうだな。で、学園長に殺意を抱いているところすみませんが説明をお願いします。
「学園長先生の突然の思いつきで」
「やっぱり」
「午後、実務を想定したオリエンテーションを開催する事になった」
「・・・それで、私が移動することに一体なんの意味が」
戸部先生は哀れみの目で私を見下ろした。えええええ!ちょ、やめてください!なんなんですか、なんなんですか!
聞きたくないけど聞かなきゃいけないよ!事と次第によっては私はUターンして学園に戻りますよ!
しかし戸部先生はそんな私の心理などお見通しとばかりに詳細を教えてくれなかった。ただ、そのオリエンテーションに協力してもらう、ということだけしか云ってくれなかった。だからー、どんな協力の仕方なんだよおおお。
「まぁ、君を危険に晒したりはしない(はず)だから大丈夫だ」
「え、今なんか含みありませんでしたか」
「・・・気のせいだ」
「戸部せんせええええ!正直過ぎます!せめてもっとうまく隠してくださいよおおお!私泣きますよ!」
「な、泣くな。大丈夫だ、何かあったら私や他の先生方がちゃんと助けるから」
「絶対!絶対ですよ?!」
気は進まないが、仕方がない。学園長のはた迷惑な思いつきに振り回されているのは私だけではないのだ。少しは我慢しなくては。もし、万が一、とんでもない事態になったら学園長を呪ってやる。よし、そうしよう。