「後藤藤四郎だ!元気か大将!」
「後藤くんいらっしゃいませ。おかげさまで元気だよ!」
「お、おう。元気が一番だよな」
「うん…?」
あれ?そう言う割になんだか急に元気がなくなっちゃった後藤くんですがどうしたのかな?と首を傾げたら顔を赤くして「なんでもない!」て元気よく返事してくれたからまあ元気そうだ。あれかな?こう見えて緊張してるのかな?
「なんだよ、大将俺よりでかいじゃん…」
「ん?」
「っ、なんでもない!」
ぼそりとしたつぶやきでしたが聞こえちゃいましたよ。そっか、後藤くんて身長のこと気にしているんだっけ?…悩んでいる彼には悪いけど、かわいい~。
「後藤くん、身長なんて関係ないよ!」
「え!?ていうか聞こえて?!」
「聞こえた。確かに、男の子にとってそれは重大な悩みだと思う」
「男の子って、俺こんなだけど大将よりよっぽど年上で…」
「でもね後藤くん!」
「聞いてねーな大将」
聞いてる!聞いてるけどあえて言わせてもらおう!身長も大事かもしれないけど、本当に大事なのはもっと違うことなのだ!
「大事なのは器のでかさ!懐の深さ!心の広さなの!その点、後藤くんはパーフェクト!」
「ぱ、ぱー??」
「完璧ってこと」
「かんぺき…えっ、完璧?!」
後藤くんは能力も高いし、弟くんたちのことも気にかけて面倒見いいし、素直だしがんばりやだし(全部セリフからうかがえるあくまでもイメージだけど)、うちに来たの短刀の中では後の方だけど、私とっても頼りにしてるんだからね!
「え、あ、そ、そうか。あ、ありがとな」
「うん!私の方こそいつもありがとう!!」
つい熱く語ってしまった。あれ、後藤くんさっきよりも顔が真っ赤ですけど大丈夫ですか。褒められ慣れてないのかな。かわいい~。
「かわいいって言うな」
「あれ?声に出てた?」
「出てる!俺より大将の方がよっぽど可愛いんだかんな!」
「えっ、あ、ありがとう」
ひゃあ~、そんな真っ赤な顔で言われるとこっちも照れる~。なんだかお互いもじもじしてしまった。なんだこの空気。私の所為か。
「…大将」
「ん?」
「俺、もっと強くなるから」
「え?」
「もっと強くなって、もっとちゃんと完璧になるからな」
ん?おかしいですな。すでに完璧なんだよ?君は今のままで十分完璧なんだよ?完璧じゃないところも含めて完璧なんだよ?あ、それともカンストのこと言ってるのかな?あー、それは審神者もがんばらねばなりませんね。
「そんで可愛いじゃなくて、大将にかっこいいって言わせてやる」
いや十分かっこいいんですけど。にかっとまばゆい笑顔を向けられて、ちょっとドキっとしちゃった。大将組は青年と少年の狭間な感じがな~、非常にな~、ずるいですよねっ。まあ見た目は少年なんだけどねっ。まあ何やら吹っ切れたようなのでよかった。
「大将は、どんな男をかっこいいって思うんだ?やっぱりいち兄か?」
「えっ、そりゃあ一期さんもかっこいいけど…後藤くんだってかっこいいよ?」
「っ、なんっでだよ!もう言うのかよ!さっき可愛いって言っただろ!そんな気遣いいらねーって!」
「気遣いじゃないよ!さっきも言ったけど後藤くん面倒見いいし優しいし真面目だし頼りになるし十分男前だしかっこいいよ!」
「じゃ、じゃあなんで可愛いとか言うんだよ」
「女は男を可愛いと思うものなの」
「はあ?逆だろ?男が女を可愛いと思うもんだろ」
「またその逆もあるんだなあこれが」
女心とはそういうものなんだよ。かっこいいと思うだけの相手って、長続きしないんだよねえ。可愛いと思えるかどうかってすごい重要なんだから!
「いち兄のことも可愛いって思うのかよ」
「可愛いところあると思うよ。かっこよく決めたがっている光忠さんも、申し訳ないが可愛い時もある!」
「燭台切も…?!まじかよ」
マジです。後藤くんはよくわからないのかしきりに首を傾げているけど、そういうところも可愛いって思うんだよ。
「大将!」
「うん?」
「それでも俺は、大将にもっとかっこいいと思ってもらいたい。だから、見てろよな!」
「うん」
だから、そういうところも可愛いんだけどな。言わないでおいてあげよう。
男も女も、愛嬌は大事。