「骨喰藤四郎だ。…主、その恰好…」
「初めまして骨喰くん。これは鯰尾くんが着てって言うので…そして骨喰くんに見せてほしいって」
私の姿を認めると目を丸めた骨喰くん。どうだー、驚いたかー。なんつって。常に無表情なのかと思ったけど、意外とそうでもなさそう?ていうかすごい美少年だよ…拝みたくなるほどの美少年だよ…鯰尾くんと作りは似てるけど、彼は人懐っこさが滲み出てるからなぁ。骨喰くんは孤高な感じ~うるわしい~。
「そうか。兄弟が我がままを言ってすまない」
「ううん、最初はね、私が鯰尾くんに私の服着てみない?って持ちかけたの」
「主の服を?鯰尾に?」
「うん、そうしたらそういう趣味はないから嫌って言われてね~。逆に俺の服着てくださいよ~ってなって今に至る」
「そうか」
「う、うん」
…あ、これもうこれ以上広がらない感じだね?どうしよう、このネタ引っ張る?他に話題探すのも大変そうだし、もう少し鯰尾くんからの恩恵を活用させていただこうかな。鯰尾くんこの流れ見越してたのかな~。だとしたらすごいしありがたや~。さすが巷で噂のコミュ力カンスト勢。
「あの、これって骨喰くんともお揃いだよね!組み紐の色が違うだけで」
「ああ」
「えーと、どうかな」
「何がだ」
「う、あの、感想…とか?」
「?特にない」
あ、そうですか。すみません。さすがというかなんと言うか。求めた私が悪かった。なんなら骨喰くんとも写真撮りたかったけど、言いだしにくいわ。逆にあっさり承諾してくれそうだけどね!こうなったらヤケでお願いしてみるか!美少年との2ショットください!
「写真?…別に構わないが」
「やっぱり…あ、こっちの話です。じゃあ、あの、隣に並んでもいいですか」
「ああ」
「じゃあ、失礼します」
うわっ、緊張する…なんかいい匂いする気がする…自分から言いだしたことのくせにちょっとこれはドキドキしちゃうぞっ!…早く撮ろう。
「あの、ありがとうございました」
「…主、急にどうした」
「え?」
「…別に、最初通りでいい」
「???」
なんの話だろうと思って首を傾げると、骨喰くんは少し困ったような顔をした。最初通りって、なんだろう。つい数分前のことだけど、私何か変わったかな?
「…敬語」
「ん?」
「俺に敬語を使わなくてもいい」
「え、あ…うん、わかった」
そっか。距離感じて思わず敬語になってたんだ。無意識だったのに、すごい、気にかけてくれたんだ。嬉しい。
「…その服」
「え?服?」
「戦装束だから…主は着なくても、いい」
「えっ」
「だが、お揃いというのは…悪くないものだな」
………柄まで通ったぞ~。脇差柄まで通っちゃったぞお~。美少女…じゃなくて美少年の微笑みに思わず拝んでました。首を傾げられましたが、どうかお気になさらず。ありがたやありがたや。
「主、先ほど撮った写真はすぐ見られるのか」
「え?うん。はいこれ」
「…俺は、こんな顔をしているんだな」
「うん、綺麗だよね」
「綺麗…?綺麗なのは、主だと思う」
ねえ、もう、主のライフはゼロですよ。たぶんなんの他意も下心もなく純粋な感想を言ってくれているんだろうということがわかるが故のこの激しい衝動。床ローリングしたい再び。変な声が出そうになって口を押さえたら、こてんと首を傾げられながら「主は少し変わっているな」とまたもや率直な感想を言われました。ごめんなさい、変人認定だけはご勘弁ください。
リーサルウェポン骨喰。