「厚藤四郎だ!初めまして大将!」
「厚くんはじめまして、いらっしゃい」
「おう!元気か大将!」
元気です。君の笑顔に元気をもらっています。厚くんはお日様みたいだね~。元気いっぱいでこっちもにこにこしちゃうよ~。
「なあ大将、オレすげー強くなったよな!いっぱい出陣させてくれてありがとな!」
「こちらこそありがとう。連隊戦連戦続きだけど大丈夫?みんなにも言ってるんだけど、疲れたら早めに意思表示してね」
「大丈夫だ!戦に無理は禁物だからな。ダメになったら、ちゃあんと申告してるぜ」
そっかそっか。それなら安心だけど。今回の連隊戦、本当に短刀たちのレベルがすごい上がってて正直私が一番驚いてる気がする。ていうか、短刀がこんなに夜戦に強いってよくわかってなかったよ。レべリング不足で池田屋全然進めないから、その恩恵に気づかなかったんだよね…弱輩審神者で申し訳ない…
「なんで大将落ち込んでんだ?」
「いや、今まで短刀の長所を全然生かせてなかったなって」
「そんなことか。大事なのはこれからだぜ大将!」
そうだね。その通りです。まだ全然途中だけど、連隊戦がんばってよかったなってそういう意味でも思ってる。ああ、厚くんいいな~。ほんと元気出る。
「厚くん」
「なんだ?」
「なでなでしてもいい?」
「えっ、うん、まあ大将がしたいなら…仕方ねーな」
やっぱり藤四郎の中でもお兄ちゃんだからか、なでなでは少し気恥ずかしいようです。でも「ほらいいぜ」と頭を差し出してくれる厚くんほんといい子。このくらいの髪の長さの男の子ってさ~、頭ぐりぐりしたくなるよね~。ほら、すごい手触りがいい。直毛でぴょんぴょんしてるんだけど綺麗な髪だなぁ。
「厚くん、いつもありがとう」
「お、おう」
「何か不満とか希望とか、あったら言ってね」
「別にねーけど…た、たまにはこうして、労ってくれよな」
「え?」
労うって、こうやって頭撫でてほしいってことかな?恥ずかしそうに目元を染めてそっぽを向く厚くんがかわいくてかわいくてかわいくてお姉さんやばしです。
「厚くん~」
「わっ、なんだよ大将!」
「いくらでも労ってあげるからね!」
「こっ、これじゃあ大将が甘えてるだけじゃんか」
「そうとも言う」
「ったく…まあ、いいけどな」
思わず抱き着いたらぽんぽんと背中を叩いてくれる厚くん。はぁ、大将組いいな。お兄ちゃんて感じがするもんな。まあ、実際私の方がうんと年下なんだけど。
「後藤がな、なんかすごい嬉しそうだったんだ。あいつ最近元気なかったから心配してたんだけど、大将のおかげだな」
「後藤くん?そっか。よかった」
「…やっぱさあ、オレたち刀にとって、主って特別なんだなって思った」
「え?」
なんの話だろうと体を離そうとしたら、逆にぎゅって抱きしめられる。あれこれは。
「会うまではさ、正直ぴんとこなかったっていうか、今までもうまくやってたしいきなり会えるって言われても別に何が変わることもないだろって思ってたんだ。でもさ、大将に会って戻ってくるみんなすごいいい顔しててさ。いち兄もすごく嬉しそうだったし、普段顔色変えない薬研も、落ち込んでた後藤も、ほかのやつらも……すげーなって思った。でも何がそんなに嬉しいのかなってわかんなくてさ、でも実際大将に会ってさ、これかあって思った。よくわかんないけど、嬉しいんだよな。ああ、大将は、俺たちの主なんだなって、よくわかんないけどわかるんだよ」
「厚くん…」
「大将に会えて、嬉しい。嬉しいんだよ。ずっとずっと、オレたちは主に会いたかったんだ」
私より少しだけ小さな体が震えている。泣いてるんだ。そういう私も泣いてる。だって泣かずにいられるだろうか。
「厚くん、私も、みんなに会えて嬉しい」
「っ、おう、へへっ、ありがとな、大将」
神様、本当に、みんなに会わせてくれてありがとう。私は今世界一の幸せ者です。



笑顔の裏の、本音。